売上が伸びない中小企業が、最初に確認すべき5つのこと

「以前はそれなりに売れていたのに、最近、売上が伸びない」
「営業を頑張っているのに、なかなか数字につながらない」
「ホームページを作り直した。SNSも始めた。でも、問い合わせが増えない」
中小企業の経営者から、こうした相談を受けることがあります。
売上が伸びないとき、多くの会社はすぐに、
「もっと営業しなければ」
「広告を出そう」
「ホームページを改善しよう」
「SNSを頑張ろう」
と考えます。
もちろん、それらが必要な場合もあります。
しかし、私はその前に確認してほしいことがあります。

売上が伸びない原因は、本当に「集客不足」なのでしょうか。

売上は、単純に「営業を頑張れば増える」というものではありません。
商品、顧客、営業、集客、そして経営者自身の判断。
いくつかの要素がつながって、初めて売上になります。
今回は、売上が伸びない中小企業が、最初に確認してほしい5つのポイントを整理します。

最初に確認すべき5つのこと

1.そもそも「誰に売るのか」が明確になっているか

最初に確認したいのは、

「自社は、誰のための会社なのか」

ということです。
意外に思われるかもしれませんが、長く事業を続けている会社ほど、ここが曖昧になっていることがあります。
「法人ならどこでも」
「地域の企業なら誰でも」
「いろいろな業種に対応できます」
という状態です。
一見すると、間口が広くて良いように思えます。
しかし、顧客から見ると、
「結局、この会社は自分に何をしてくれる会社なのだろう?」
となってしまいます。
例えば、
「ホームページを作っています」
よりも、
「営業担当者が少ない中小企業のために、ホームページから問い合わせにつながる仕組みを作っています」
のほうが、対象となる会社には伝わりやすくなります。
売上が伸びないときには、

「どうやって売るか」より先に、「誰に売るのか」を確認する。

これが最初のポイントです。

2.売っている商品・サービスが、本当に顧客の問題を解決しているか

次に確認したいのが、

「その商品を買う理由が、お客様側にあるか」

です。
会社側からすると、
「良い商品なのだから、もっと売れていいはず」
と思ってしまいます。
しかし、「良い商品」と「売れる商品」は必ずしも同じではありません。
お客様が困っていることと、自社の商品・サービスが解決することが、うまくつながっている必要があります。
例えば、
「高性能な商品です」
「品質に自信があります」
「長年の実績があります」
という説明だけでは、お客様は購入を決められないかもしれません。
それよりも、
「こんなことで困っていませんか?」
「その問題を、この方法で解決できます」
「実際にこのような会社で改善しました」
と伝えたほうが、商品を必要としている人には届きます。
売上が伸びないときには、

「もっと売る方法」だけでなく、「そもそも今の商品を、お客様はなぜ買うのか」

を考えてみることが重要です。

3.営業の前に「見込み客」が十分に集まっているか

売上が伸びない会社では、
「営業力を強化しよう」
という話になることがあります。
もちろん営業は重要です。
ただし、営業担当者に渡される見込み客そのものが少なければ、営業努力だけでは限界があります。
例えば、
月に100件の見込み客がいる会社と、
月に10件しか見込み客がいない会社。
営業担当者の能力が同じなら、当然、結果にも差が出ます。
さらに、
「問い合わせはあるけれど、ターゲットと違う」
「見積もり依頼は来るけれど、価格だけ比較されている」
というケースもあります。
この場合は、営業の問題というより、

集客から営業までの導線の問題

かもしれません。
そこで、

どこから見込み客が来ているのか
月に何件くらい来ているのか
自社が本当に欲しい顧客なのか
問い合わせから商談につながっているか
商談から成約につながっているか

を、一度数字で確認してみます。
売上を考えるときには、

「売上」だけを見るのではなく、「売上になるまでの途中」を見る。

これが大切です。

4.「問い合わせが来ない」のか、「問い合わせはあるけれど売れない」のか

これも非常に重要なポイントです。
「売上が伸びない」という一言の中には、いくつもの原因が隠れています。
例えば、

ケース1:問い合わせ自体が少ない

この場合は、
認知
SEO
ホームページ
SNS
広告
紹介
営業活動
など、集客側の問題を疑います。

ケース2:問い合わせはあるが商談にならない

この場合は、
問い合わせの質
提案内容
初回対応
営業プロセス
などを確認する必要があります。

ケース3:商談はあるが成約しない

この場合は、
商品・サービス
価格
提案内容
競合との差別化
信頼形成
などが問題かもしれません。

ケース4:成約はするが売上が伸びない

この場合は、
客単価
リピート
継続率
商品構成
顧客数
などを見る必要があります。
つまり、

「売上が伸びない」という結果だけでは、原因は分かりません。

売上を、

認知 → 興味 → 問い合わせ → 商談 → 成約 → 継続

という流れに分解してみる。
それだけでも、問題がかなり見えてくることがあります。

5.社長自身が「何を改善すべきか分からなくなっていないか」

最後に、私は中小企業では特にここが重要だと思っています。

社長自身が、会社のどこを改善すればいいのか分からなくなっていないか。

中小企業では、社長が営業も、採用も、顧客対応も、経営判断も、場合によってはWebやSNSまで見ていることがあります。
毎日忙しく働いている。
それなのに、
「会社が思ったように前に進まない」
という状態になることがあります。
このとき、
「もっと頑張らなければ」
と考えると、さらに仕事が増えてしまいます。
必要なのは、頑張ることではなく、

一度立ち止まって、会社全体を整理すること

かもしれません。
例えば、
「今、一番大きな問題は何なのか」
「売上が伸びない本当の原因はどこなのか」
「営業を改善すべきなのか、集客なのか、商品なのか」
「今月やるべきことは何で、やらなくていいことは何なのか」
こうしたことを、社長一人で考え続けるのは簡単ではありません。
だからこそ、経営者には、

会社のことを一緒に考え、整理してくれる相手

が必要になることがあります。

売上を伸ばす前に、「売上が伸びない理由」を考える

売上が伸びない。
そう聞くと、
「もっと営業しよう」
「広告を出そう」
「SNSを頑張ろう」
と考えがちです。
しかし、本当に必要なのは、その前に原因を見つけることです。
今回紹介した5つを、もう一度整理すると、

1.誰に売るのかが明確になっているか
2.商品・サービスが顧客の問題を解決しているか
3.十分な見込み客が集まっているか
4.問い合わせから成約まで、どこで止まっているか
5.社長自身が改善ポイントを整理できているか

です。
すべてを一度に改善する必要はありません。
むしろ、全部やろうとすると、何も進まなくなります。
まずは、

「今、自社で一番大きなボトルネックはどこなのか」

を見つけること。
そこから、一つずつ改善していけばいいのです。

社長の「右腕」という仕事

私は現在、中小企業の社長の「右腕」という仕事を始めています。
コンサルタントとして外から答えを提示するのではなく、

社長の隣に座って、一緒に考え、一緒に整理し、一緒に動く。

経営、営業、集客、Webなど、会社の中でつながっている問題を、一つずつ整理していく仕事です。
売上が伸びない。
でも、何が問題なのか分からない。
そんなときこそ、いきなり施策を増やすのではなく、一度、会社全体を一緒に見直してみる。
それだけでも、次にやるべきことが見えてくることがあります。

「何をやればいいのか分からない」

という状態から、

「まず、これをやってみよう」

という状態へ。
私は、そんな一歩を社長と一緒につくっていきたいと思っています。


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